事故車もただの鉄ですから。

もう10年も前の事になりますが、冬の上信越自動車道を走行中に自損事故をおこしました。
冬をなめていたとしか言いようのない、今から考えればかなり無謀でした。
高速道路は除雪されている!とスタットレスもチェーンも無しで走行していまして、トンネルから出た瞬間。雪にスリップして回転しながら左側のガードレールへ突っ込みました。

起こるべくして起こった事故。と言えるかもしれません。
幸い、他者を巻き込む事も大したケガもなかったのでよかったですが。
しかし、問題は車です。

車は大破し、とても自走できる状態ではありません。
そこで、事故処理として取りあえず一番近いインターへお世話になることになり、事故車もレッカーで運んでいただきました。
その後、お世話になっているディーラーさんから紹介された地元のディーラーさんへ廃車手続きなどをお願いしまして、インターチェンジの駐車場に事故車を放置したまま帰路につきました。

しばらくして、何の連絡もないので心配になり、こちらのディーラーさんに問い合わせてみたところ、「ちゃんと廃車にはなっていますよ。」との返答でした。
掛かった経費のお支払いをしていないので、その旨を聞いてみると、「あちらから連絡があるでしょう。」と言われましたので、そのまま待っていました。
が、待てど暮らせど連絡がありません。

こちらも、払わなくて良いならそのままの方が…と思い、あえて連絡を取らずにいました。
そして月日は流れ、3年位経った時でしょうか。
友人からびっくりした話を聞かされました。

その友人は偶然、仕事でそのインターチェンジを利用した時に、チラッと横目で話に聞いた事故車が駐車場に止まっているのを発見!
改めて、仕事帰りにその駐車場で事故車を確認してきました。
そして、見るも無残に放置され続けていた当方の事故車と話を聞いて確認できたわけです。
さすがに、いくら田舎で敷地が余っているのかもしれませんが、これはヤバイと。
そこで、地元のディーラーさんに連絡をとりまして、事故車が放置され続けているのはどうしてかと伺いまして、経費を支払う旨を伝えました。

ここで、またビックリな事がおこりました。
そのディーラーさん曰く、「鉄の相場がかなり上がっていまして、それを諸々差し引いて事務手数料の5000円だけ頂戴できますか。」と。
そんな…

放置している間に相場が上がったそうで、それを最初から狙っていたのかはわかりませんが、結果的には、こちら側もラッキーだったというよりほかありません。
こんな事はまれでしょうから、事故は起こさないに限ります。