タクシーには、主に深夜に乗ることが多いです。仕事帰りに、自宅まで乗るのですが、長いと30分ほど乗ることがあります。
運転手さんによっては、無口で何も喋らない方、なぜか飴をくださる方もいたり、いろいろです。そんな中、あるとき、気さくにいろいろ話しかけ
てくる運転手さんがいました。
60代半ばくらいの男性です。いろいろ話しているうちに、なぜか運転手さんの身の上話を聞くはめになってしまいました。眠いな、と思いながら
も、なんとなく相槌を打ちながら聞いてしまい・・・その運転手さんは、数年前に、地方から東京に出てきて、タクシーの運転手をしているそうで
す。まず、地方にいるときのお仕事の話。ガラス工場だったかな?その頃に、急遽、商品を運ぶために、東京まで車できたこともあるよ、と運転好
きをアピールされ。東京スカイツリーに使われているということもアピールされました。
その後、その会社の社長ともめて、退職して、東京に出てきたのだとか。娘が二人いること、離婚していることなど包み隠さず話を続けます。そし
て、娘に車を買って上げた話などなど、永遠、身の上話が続きます。私も、無碍に聞かないふりもできず、「そうなんですか、ご苦労されたんですね。」と言ったりしたもんだから、気分よくなって、どんどん話が弾んじゃったのかな、とも思うのですが、そのうち、おもしろいおじちゃんだ
な、と思うようになりました。この話が、真実なのかどうかわかりませんが、ちょこっと同情する気持ちも芽生えていたのかもしれません。幸せ話、自慢話ならイラっとしていたかもしれませんが、悲しい苦労話だったので、そこまでではなかったのでしょう。
自宅マンション近くで、止めてもらい降りるときには、「運転手さんも、お元気に頑張ってくださいね」なんて、声をかけておりてきたくらいです。
この広い東京では、こんな風に苦労している人がたくさんいるんだろうな、そんなセンチメンタルなことを考えさせられるタクシーでの出来事でした。少し、話しは横道へずれますが、今や子供の数よりペットの数の方が多い時代、人間だけじゃなくペット専用のタクシーがあるようです。私の知人がペットを飼っているので聞いた話です。
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